2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

5月13日

自分は語らなくとも、ものに語らせる方法がある。モノガタリ。モノには情報がくっついている。ものひとつ掬っても、意識的にまた無意識的に、ひとはそのものからその意味や機能以上のものを、気づかないだけで掬っている。コップを掬ったとする。コップは水…

5月12日

空っぽを満たすことではなく、からっぽの余白を残しておくことで、その空白が成長していく。 『老子』の第十一章は次のような一文である。「三十本の輻(や)が一つの轂(こしき:車輪の中央にある車軸を通す部分)に集まっている。轂の真ん中の穴になったと…

5月11日

朝から暑い。春は終わりを告げ、夏っぽくなってきた。桜はいつのまにか花を脱ぎ、緑の葉に着替えている。気候も変化してきて、汗たぎる陽気になってきた。それに伴って、思考も南国化しそうで、食事に気を使う。 ドライブしながら車窓の景色が変わるのにあわ…

5月10日

「なんでもタダでできる」からといっても、肝に銘じなければいけないのは、タダより安いものはないということなのだろう。 「いい情報もすばらしい体験もネット検索からは生まれなくなった。」ネットはツールだ。同好を通じて知り合った旅する友人たちとSNS…

5月9日

あらゆるもの・ことを自分で決めた価値の目盛りではかること。 そのために値札を見ずに自分で価格を決めるプライシングの練習を日々行うこと。自分の決めた価値を、他人になにを言われようが、信じること。値段の物差しだけだと、世の中が廃れるだろうことを…

5月8日

宮沢賢治『雨ニモマケズ』と司馬遼太郎『この国のかたち』の滝原宮の説明に、日本らしさを超絶に感じる。 仕事終わりに、社長宅にて鍋奉行をいたす。冬の脂ののった猪鍋とゴールデンウィークにまわった加賀の『獅子の里・鮮』で、北海道からのお客さんをもて…

5月7日

北風が吹いて、少し肌寒い長期休暇明け。 昨日、山下達郎のラジオを聴いて、気になったことが、今日ずっと頭にあった。あるリスナーからのリクエストのメッセージで、ベタってドウイウ意味ですか?という質問のこと。 言論の自由は、なにを言ってもいいとい…

5月6日

グッドウェザー。旅先でくたびれた寝袋を洗って、長期休暇の汚れと疲れを取るように、どこにもでかけずに自宅でゆっくり過ごす。母屋の南北の窓を全開にし空間に道をつくると、風がすーっと通る。気持ちがいい。 インターネットアプリで、昨日の山下達郎のラ…

5月5日

ゴールデンウィークも残り2日。今日はゆっくり過ごす。 「自分からは何もしないデクノボーのようにじっとしているシステムに見える。まるで黙りこくっているようだし、どんな応答もしてくれない。しかしほんとうは、現代人がそのようにしか書物に接すること…

5月4日

都市と田舎を高速移動したい。 定住と移住を繰り返したい。 スタイル(様式)でいつまでも反抗したい。 試合で今日も大阪へ。ゴールデンウィークのため電車移動。四条烏丸から阪急に乗って高槻へ向かう。たまに乗る電車は新鮮でいい。10時過ぎ、四条烏丸発の…

5月3日

古い道を行く。先人が幾重に過ぎた道を行く。面影ねむる道を行く。 高速道路は好きではない。空中を瞬間移動するように、場所と場所を繋げている非常に便利なものの、もし時間を気にする必要がないなら、場所と場所を結んでいるだけの構造物には乗らない。道…

5月2日

わたしはいまどこにいるのだろうか。 一瞬とまどう。5時30分起床。コンパスが迷っている。いや、コンパスは迷っていない。正しい。コンパスは正しい。わたしがずれている。北はどこだろうか。そうだ、日本海にいるのだった。 生活の感覚に、山や海や都市など…

5月1日 令和元年

普段どんな形であろうと社会に籍を置いていると、集合時間が決まっており、家を出る時刻や、寝る時間、寝る前の行動が自然と決まってくる。だから、そうじゃないことをたとえ数日であっても体に覚えさせておく。プチ出遊。 ルール1)行こうと思ったときに、…

4月30日

今日は4月最後の日であり、平成最後の日でもある。明日は5月はじめで、令和元年のはじまりの日である。 空海が『三教指帰』を書くにあたり、序文に「ただ憤懣の逸気をそそぐ」と書いたように、平成最後にいろいろを書捨てておく。 世界の見方、世界との対峙…

4月29日

平成も残るところ2日。昨日に引き続いて、白洲さんを読み、月刊遊『特集 ジャパネスク』を読みながら、日本人の身につけるべき、日本の見方は、外の目からしっかり学べるはずで、現存する外国人では、ロジャー・パルバースやエバレット・ブラウンやアレック…

4月28日

7時前に起きて、8時からの練習へ向かう。朝7時を回ったところなのに、大型連休のせいか国道1号線は車が多い。きりっと引き締まった朝のテンションでさっと汗を流して練習を終え、昼前に帰宅する。 最近は、生活のの中で自分にとってのブーツストラッピングを…

4月27日

数ヶ月前に亀山から津へ移転して以来、はじめていつもの珈琲屋のおっちゃんに会いに行った。ゲイシャエスメラルダスペシャルとブルンジCOEのコーヒーを淹れてもらい、半端ないサービスを受けた。以前の店舗よりすこし遠くなったけれど、おっちゃんの小商いと…

4月26日

少したるんでいるときにタイミングのいいアドバイスはさすが師匠だなと思う。「情報や人間関係の取捨選択や時間の使い方の違いであり、人間はみな1日24時間しかないのだから」と受け止めながら、『老子』(福永光司訳)の言葉が現れた。 「万物作りて辞せず…

4月25日

洗濯物の柔軟剤の匂いから、フィリピンでの生活を思い出した。薄暗い雑木の小道、うっそうとした森、濡れた小道の緑の匂い、足元のドクダミのにおい、から子供の頃の梅雨時を思い出した。 日常で感じたことを要素に切り分けて、「らしさ」を言語化していくと…

4月24日

夕方から強く降り始めた雨がアスファルトを打ち付ける音の向こうで、カエルが鳴いている。日が暮れて外は真っ暗、蛙の鳴き声に、雨の匂いに、季節を感じる。すべてのものは言葉である。五月目前、寺山修司が読みたくなる。 寝る前に、ロジャー・パルバース『…

4月23日

朝から曇り、南風は水分を多く含んだ空気を運んできた。小高い丘にあるお寺のサンマイの見晴らしを遮っていた荒れた雑木林を整える。ここは空海由来のお寺である。ちょうどいま空海を読んでいる。境内にはシャクナゲにサンスクリットに、須弥山。道。道とは…

4月22日

米を研いでいると、水の冷たさが緩んでいることに気がついた。家の中では裸足で動け回れるくらいに、一日は暖かい。体はまだ暑さに対応していないから、昼間の日差しにはけっこう堪える。 グループで仕事をする上で、大事なのはディレクションを出すひとの言…

4月21日

朝、6時に起きて、東寺の弘法市へ。今日はあいにくいい巡り合わせがなかった。ル・プチメックのOMAKEで朝食をすませ、大原を越えて滋賀へ。窓を開けて車で走っていると、花の匂いが入ってくる。 練習まで時間があったので、前から気になっていた国道367号線…

4月20日

いい天気だ。買い物に行きながら、いい天気だなと思っていたら、ついつい道草してしまう。いつのまにか、鈴鹿の山を越え反対側へ出て行ってしまった。ああいい天気だ。 寺田寅彦が「ふるさとの訛りなくせし友といてモカ珈琲はかくまでにがし」と歌う。 以前…

4月19日

言葉は旗である。言葉によって世界を分けている。目印である。「上野発の夜行列車 降りたときから」と歌いはじめたら、世界から上野が切り離される。 20歳くらい歳の離れたひとの「教えること」についての話をなにもいわず聞いていた。「いままで型にはめす…

4月18日

デジタルが切り捨てた余白を、アナログで味わう余白。 いろいろ考える。やりたいことはたくさんあって、頭の中で啓蟄のころの土の中でごろごろ動き出す虫のように、うずいている。やりたいことを形にしていく方法がある。頭の中のカオスなイメージを、具体的…

4月17日

朝からどんより曇り空。昼前に湿った空気が東の山の向こうからやってきて、雨を降らせた。桜はほとんど散った。葉がうきうき生え、緑の世界へと移ろいでいくのだろう。 歯のかぶせものがはずれ神経がズキズキしていたせいか、快眠ができていなかった。歯医者…

4月16日

本日の仕事は、山道の草刈り、鹿の罠の設置。桜、ぬるい微風、とてもいい天気。山と田のあいだの沢で蛙が鳴きいている。春仕事がちゃくちゃくとすすんでおります。 「曲がらない木の柄の選び方はまっすぐな木筋を見て買え」と師匠が言った。秋岡芳夫さんを思…

4月15日

明け方に雨が降っていたようだ。朝の空に黄ばんだ塵はなく、澄んだ空気がおいしい。一日中、北風は吹き荒み、満開の桜は塵のごとく散る。 事務所で軽トラに乗り換えて現場へ向かう。FMラジオをチューンインして、ラジオを聴く。竹内まりやが流れた。メモリの…

4月14日

試合で大阪へ向かう道中、思考がぐるぐる。 最近の車中ではKhruangbinを聞いていることがおおい。音楽はライブで聞くのが一番だと思っているけれど、好きなアーティストがライブを行うのと、僕の日常とのタイミングや場所とが巡り会うチャンスはそうない。特…