TOSHI KIDA
ウツロイ
色は匂へど散りぬるを
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8月13日

8時には京都にいた。日曜日に京都にいたら、伊勢参拝者が、二見浦で禊ぎをするように、日曜のみ朝8時からはいれる船岡温泉でゆっくり禊を済ましてから、街へ繰り出すのだけど、今日はスキップ。昼には帰らなくてはいけない。逢魔が時には、魔界の扉が開いて、そこから魔物が現れるからというわけではなく、お盆のため親族が集まるからだが、今日のこの時間を狙いすまして京都に来たのは、「下鴨納涼古本まつり」が下鴨神社の糺ノ森で開かれるからだ。ぼくにはほしい本があった。Amazonには売っていない(売っていてもめちゃくちゃ高い)けど、ここには必ずあると確信していた。夏の緑が茂る巨木の下で、本の海を泳ぎ、宝とも呼べる目的の本を探し回る。そして見つけた「月刊 遊」。これ一冊の情報が相当詰まっている35年前発行の伝説の本。やはりここにはあった!相当うれしい。それとは別に、もうひとつうれしいことがあった。本を読むひとがここにたくさんいたことだ。欲しかった本を見つけた以上に喜びを感じた。やばい、魔界の扉が開く。京を出ねば。

8月12日

大阪であった試合の帰り道に時計に目をやると、ちょうど、19時。特に大きな出来事があったわけではありませんが、太陽が沈んだあとでも、あたりに少し光が残っています。その光が西向く山の尾根谷をくっきりさせているのを、遠くから見ると、晩夏を感じます。車の温度計は、25度を示しています。全開に開けた車の窓から入ってくる風にも、夏の終わりが内包しているようです。家に帰って、暗がりの畳の上に寝転んで、ゆっくりとしていると、桃の匂いが漂ってきます。外を見れば、月が立ち上がってきました。見るもの、聞くもの、匂うもの、いろいろが重なり合って、季節を感じます。夏はもうすこしつづきます。