4月23日

朝から曇り、南風は水分を多く含んだ空気を運んできた。小高い丘にあるお寺のサンマイの見晴らしを遮っていた荒れた雑木林を整える。ここは空海由来のお寺である。ちょうどいま空海を読んでいる。境内にはシャクナゲにサンスクリットに、須弥山。道。道とはそもそも、首を持って未知へ出かける。出遊すること。

 

「編集は何に基いて行えば?ヒントは仏教。西洋的な進歩や進化ではなく変化を受け入れる仏教的な方法を」と師範代の助言を思い出す。

 

夜、さっと鹿肉のオイスターソース炒めを食べて、練習前に、県下で一番品揃えのいい大型書店へ。大型連休に向けて、その先の梅雨に向けて、秋から始まる修行へ向けて、読書を選びに。

 

千松信也『ぼく猟師になった』、ずっとほしかった寺山修司『全歌集』、毎日の食事のステップアップに理屈の書いてある文章主体の有元葉子『レシピを見ないで作れるようになりましょう。』、目が合ってしまったロジャー・パルバース『もし、日本という国がなかったら』を購入。今月は、本買いすぎだ~。AmazonのAIに実装できない、「たまたま」の実装されている棚をぶらぶら活字をおいながら、歩くとどうしても手に取ってしまう。私の頭の中にため込まれたメタが、本のタイトルやブックカバーと目が合ってしまう。言い訳です。

 

買い物を終えて、駅のロータリーに出ると、むわっと東南アジア(ぼくの場合は、マニラ)を感じた。高い湿度、仕事帰りで混む駅、街は東南アジアの繁華街のようにカオスとなっていくのだろうか。