9月19日

今日会う誰しもが、いい天気やな、と言った。そんなからっと秋晴れの一日。親父くらいの年齢の一緒に働くおじさんが、彼岸やのに彼岸花が一切咲かへん、とボソッと言った。そういえば、田の畦に、群れをなして咲き乱れる真っ赤な彼岸花はまだ咲いていない。毎年、お彼岸の時期に忘れず、顔を出すのに。なにか不吉なことが起こる予兆なのか。それとも、ただ忘れていただけか。

 

いや、マジ、昨日のことを思い返すだけで、虫唾が走る。いったいどれほどのぼせ上がって、有頂天になれば気がすむのだ親父よ。分かっていることは、かくかたり、他の視点の入り込む隙間を与えず、そのことは全部テレビで見たことばかり。わからないことは、そのことの存在を無視する。わからないから教えてくださいとさえ言えない。大丈夫か。勉強しない大人よ。

 

休みの日にテレビの前で座って一日が過ぎる、畑で野菜を育てるのにめんどくさいからってラウンドアップをばらまく、3度の食事さえ、めんどくさいからって、インスタントラーメンに惣菜にスイーツを買ってきて、食費がべらぼうに高いのさえ気にかけない。アラブの石油王かよ。

 

そんなひとが勉強なんて役に立つかどうかわからんやろっていうんやで。役に立つことしか勉強しない人って、勉強が役に立ったことがないから、勉強しないんでしょ。でも逆だから、役に立つかどうかわからないことを勉強するわけで。

 

社会に対する姿勢において先駆者としてこうはなりたくないステレオタイプが身近にあることに感謝。ぼくはいつだって反面教師に学ぶ次男坊。