1月14日

松岡正剛『世界と日本のまちがい』を読む。信長と秀吉と家康とエリザベス女王を横に並べながら、コーヒーから近代のフランスやイギリスに話は展開する。縦横無尽に本を泳ぐ。僕が感じたのは、縦横無尽に泳ぐことではなく、あるできごとが起こっていることの背景やつながりのこと。縦横無尽に、いや3Dに泳いではじめて、つながりがわかる。昨日読み終わった『日本力』には、「下地が貧弱な今の日本」とあった。「自国における自分のホーム・ポジションを持つこと」ともあった。だから、世界を見るときには、その国のホーム・ポジションといっしょに歴史を見ていかなければいけないことに気付く。ドイツのメルヘンとゲーテ、エリザベス女王の前後、ナポレオンの本当の影響、江戸の鎖国と開国。だって、信長とエリザベス女王は1歳しか離れていないのだから。まだ本の途中、強刺激です。こういうものの見方に気付かされると、別のものを見るのにも、試してみたい。ふっふっふっ。そうそう、アメリカ人はみな肉好きだなんておかしいし、日本人はみなサムライだなんてのもちゃんちゃらおかしい。武士道?新渡戸稲造ですけど、そんなの明治からでしょう、じゃあなんで新渡戸稲造が武士道を書いたの?しかも最初は英語で?って話。やっぱり多読だ。本を読んでばっかりいるし、たまに否定されるけど、そんなのどうでもいい、ってくらい本を読まなければいけないとおもっている。だってぼくがかっこいいとおもっているひとは、みな多読だから。たとえば、そんなひとたちを話すのであれば、こちらもそのレベルにいるのが、マナーだとおもう。

 

ソファに横になって本を読みながら、スピーカーに足を向ると、足に振動を感じる。足の裏は敏感だ。ひとの足は体の中で一番長い時間、地面に接着している。だから、振動を細かく感じ取りやすいのだろう。Nina Simoneのバイブス、最高です。