7月3日

ワールドカップベスト16で日本代表が敗退した。その瞬間ぼくはキャンベルの英雄伝説やスターウォーズを思い出した。いま日本代表のほとんどはヨーロッパを主戦場として戦っている。かつてはJリーグに所属していた。(旅立ち)そこで、あらゆる国から選りすぐられた選手が集まるヨーロッパで揉まれ(試練)、日本に帰ってくる(リターン)。ベスト16敗退したとはいえ、物語の黄金律に沿っていたために、今回のワールドカップはおもしろかったのかもしれない。

物語や神話には終わりがある。「物語には終わりがあるので、物語によってのみ、われわれは出来事に対してどのような感情を抱くべきかをはっきりと知る。この終わりの感覚が出来事に意味を与える。」(キエラン・イーガン『想像力を触発する教育』より)といとは、旅立たなければ何も始まらないのだ。変わらないことや、同じことをし続けることの方が現代においてはリスクなのだと肝に銘じる。