1月3日

正月三ヶ日が終わった。毎年のように、「去年と同じことをしていないか」とわたしは「わたし」に問う。

落ちた陽を追いかける残照のなか、人気のない氏神の眠る神社で、柏手は鎮守の森を通り抜ける北風にさらわれた。「今年もよろしくお願いします」と頭を下げて来た道を帰る。

ウイルスに対して免疫系がそうするように、未知の未来に対してわたしは、多様性を持って対応する。ここでいう多様性とは、いろんな新しいことに飛び込んでいくことである。その経験を持って、これからやってくる未来を向かる。そのために、心身ともに健康で(加えて社会的にも霊的にも)、軽量化に努め、いつでも動き出せるよう準備する。


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 免疫系が何をしているかといえば、抗体抗原反応をおこしている。抗原は外部からやってくる病原菌やウィルスなどである。これが非自己にあたる。高分子のタンパク質や多糖類であることが多い。
 われわれは、これに抵抗するためのしくみの担い手として抗体をつくる。これが自己である。非自己がなければ、自己もつくれない。
(千夜千冊『免疫の意味論』)

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「免疫というシステムは、先見性のない細胞群をまずつくりだし、その一揃いを温存することによって、逆に、未知のいかなるものが入ってきても対処しうる広い反応性を、すなわち先見性をつくりだしている」
多田富雄『免疫の意味論』)

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あけましておめでとうございます。