4月17日

昨夜、緊急事態宣言の範囲が全国へと拡大された。不要不急の外出を控えるようにとの通達。目に見えない「なにか」と対峙していることを、見えないなりに実感している(ウイルスのように極小のものなのか、それとも他の「なにか」なのか)。われわれは、変化の相の真っ只中にいる。しばらく時が経ち、2020年をクロニクルのうちのひとつとして、見たとき、変化を間違いなく実感できるだろう。しかし、いま、その中にいる時にこそ、もっと注意深くなった方がいい。

  

朝、家を出てしばらく走っていると、前方の山の向こう側では、上昇気流に乗った雲が勢いを増しながら、峠を越えようとしていた。フロントガラスにはシュウシュウ降る雨が飛んできた。昼までに急いで仕事を終わらせた瞬間、雨が降ってきた。

 

帰宅して、CBDを舌に数的垂らし、まだ明るい時間に20分風呂に浸かり、 Zeitkratzerの5 Minを聴きながら、10分間の瞑想。しとしと雨降る夕方の肌寒さに背中を押され、晩飯はキノコ出汁の味噌汁で温まる。

 

夕方師匠から小言。「人もモノも情報も、余剰はすべて削減する。 腸を整え、日々ランに励み、時には深い瞑想をし、良い心身を保つ。 そのなかで、自分と徹底的に対話、「本当に大切なモノ」だけを見つめなおす。そうして、誰よりも冷静に振る舞い、誰よりも俯瞰的に物事を見て、誰よりも早く次の一歩を進むこと。その好機が、いま訪れているのです。」

 

明日は雨で休みだから、少し夜更かしをする。明日から始まる厳しいトレーニングキャンプに心が踊っている。

 

寝る前に、松岡正剛『千夜千冊』1000夜『良寛全集』を読む。

 

 こうして、良寛はどんなときも、一番「せつないこと」だけを表現し、語りあおうとした。「せつない」とは古語では、人や物を大切に思うということなのである。そのために、そのことが悲しくも淋しくも恋しくもなることなのだ。それで、やるせなくもなる。  しかし、切実を切り出さずして、何が思想であろうか。切実に向わずして、何が生活であろうか。切実に突入することがなくて、何が恋情であろうか。切実を引き受けずして、いったい何が編集であろうか。  

 ぼくは思うのだが、われわれはあまりにも大事なことを語ろうとはしてこなかったのではないか。また、わざわざ大切なことを語らないようにしてばかりいたのではなかったか。良寛の詩歌を読むと、しきりにそのことを思いたくなる。  これは「千夜千冊」全冊を終えての、結論である。

 

切実に向かう。


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厚生労働省より
4月17日12時時点で、国内で今般の新型コロナウイルスに関連した感染症の感染者は9,167例となりました。
内訳は、患者5,738例、無症状病原体保有者634例、陽性確定例(症状有無確認中)2,795例となります。国内の死亡者は148名です。
また、国内での退院者は77名増加し、1,012名となりました。

【内訳】
・患者5,738例(国内事例5,693例、チャーター便帰国者事例11例、空港検疫34例)
・無症状病原体保有者634例
(国内事例539例、チャーター便帰国者事例4例、空港検疫91例)
・陽性確定例2,795例(国内事例2,795例)
日本国籍の者4,357名、外国籍の者61人(他は国籍確認中)


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