9月16日

昼の最高気温が33度まで達している。相変わらず、ぼくはシャツにサンダルだ。変わったことといえば、半ズボンが長ズボンに変わったことくらい。なんとなく、今年の冬は寒そうだと思って、早めに冬支度をする。といっても、仕事の冬着を買い込みにぶらっと。寒さは事前の用意をしっかりしておかなくてはいけない。寒くなってからでは時すでに遅しである。今年の冬は暖かさを保ちつつ、軽量化を目指す。ポイントはレイヤリングで、化繊ダウンにするのか、メリノウールを重ねるのか、などなどを思案中。

 

買い物の道中に見た2019年の日本の地方都市の雑感。空き家が目立つ。For rentの広告が目立つ。顔色の悪いヒトが目立つ。なんでもインスタントで済ませるヒトが目立つ。為政者の嘘が目立つ。大衆の無関心が目立つ。熱しやすく冷めやすい民度が目立つ。ステレオタイプにぞっこんの不勉強が目立つ。声のでかい中身なしが目立つ。ミスに対する寛容のなさが目立つ。木をなぎ倒して整地された上にソーラーパネルが目立つ。姿勢の悪い人が目立つ。どんなに大きなヒトでも嘘をついていては、最初のうちは目をつぶってもらえるかも知れないけれど、そのうち呆れられる、2020年代後半にはとおもって、反面教師に、礼節を大切にしようと思った。

 

長い大きなビジョンを持つとともに、直近の課題をクリアする綿密な計画を立てねばなりません。このどちらも欠けることなく、日々、邁進してください。一年前には想像すらしなかった新しい日々は、これからはじまるのですから(と、師匠より)

 

どんなに美を解さない人でも、人間と生れたからは、ほんのちょっとした折ふしに、必ず心に触れる何物かがある筈です。ほんとうに、「ああ、いい」とため息を洩らす程の物に触れた時、──たとえば夏の夕焼の空とか、白雪にきらめく冬の山とか、自然の現象のみならず、人工をきわめた絵や彫刻、詩歌散文、何でも構いません、──思わず手を合せたくなる、その気持こそ何よりも大切にしなくてはならないと思います。いいえ、その物は忘れたって構わない、無理に覚えて居なくともいいのです。一度身にふれたその体験によって、たとえ頭は忘れようと、もうもとの私達ではないでしょうから。(今日読んだ白洲正子『かそけきもの』より。)