8月28日

大雨のため仕事の中止の連絡がスマホに入る。昨夜の練習から帰ってきて寝たのがAM2時をまわっていたから少し眠気が残っていた。目覚ましをかけ直して、二度寝、9時に目が覚める。時折、雨が強く降っている。秋の長雨のようで、ちょうど刈られるのを待っているぱんぱんに膨れた稲は、地面に垂れている。

 

ひとまず腹ごしらえ。白米に、鰹節と太白ごま油でいただく。少しご飯が余ったので、小鮎の佃煮でフィニッシュ、最後にマルチビタミンを飲む。食後に、内田樹『下流志向』を読み切ったら、12時を回っていた。何度も言うが、ぼくが考えていることを文章化されいる個所が多い。終盤に、スターウォーズの話が出てきた(ぼくはスターウォーズが好きだ)。そこで、スターウォーズが黒澤明の『姿三四郎』をオマージュしていると知った。

 

昼御飯を食べる。発酵発芽玄米とタイカレーをいただき、アマゾンプライムで『姿三四郎』を見る。姿三四郎はルーク、師匠はオビワン、和尚はヨーダーである。下駄が流れるメタファ、風の描写、神社で無心になって祈るお嬢さんの美しい姿。「師匠を持たないものは敗れる」と『下流志向』にある。私淑することである。

 

19時前にはもう辺りは暗くなっている。雨は止んだ。地面を這っている空気が肌にまとわりつく。こんな日は読書に限る。夕食を終えて、内田繁『インテリアと日本人』を読み始める。伝統を背負って生きていくことが、これから生きてく、仕事をしていく上で、何かの助けになることを確信している友人たちが年末に我が家にやって来るので、8畳2間の部屋をどうにかしたいなと考えている。

 

親父が畳の上にカーペットを敷き、一番目立つところにテレビを置き、塩梅を考えずただものを入れたいからと買ってきたアンバランスな棚が置かれている空間が、西洋風な感じにぼくは引っかかっている。

 

『姿三四郎』を見ていると、畳の上には何もない。「何もない」がデフォルトである。食事のときには膳を運び、寝るときには布団を敷く、夏には滝の掛け軸を掛け、使い終わったら仕舞い、「何もない」部屋に戻す。空間に専門の家具や機能を置くのではなく、空間は空っぽにしておく。そうすることで、その空間は、必要なものを設えることによって、いかようにもなる。これを僕は多次元の空間だということに気づいた。

 

夜、歯磨きし、発芽玄米を炊き、メラトニンを飲んで、スペクテイター『ボディトリップ』にある骨の位置を修正するストレッチをし、ストレッチポールの上で転がり、足裏をボールでマッサージし、為末さんの薦めている山口絵理子さんの『Third Way』をKindleで購入し、『へうげもの』もKindleで購入し、松岡正剛『知の編集工学』を読みながら、スマホの目覚ましをセットして就寝。