8月14日

フットサルの練習から帰って、2時に就寝し、10時に起きて、さっと食事をすませ、折坂悠太を聞きながら、郡上へ向かう。郡上から帰ってきて、郡上へとまた帰る。

 

17時から昨日習わなかった他の曲を習う。生まれた土地の習俗ではない習俗を学ぼうとするのなら、最低限のことはすべきで、郡上おどりにおいて、少なくともいくつかある踊りの型を学んでから参加することによって、より渦中へと近づけるように思う。加えるなら衣装を揃えること。郡上おどりにおいては、下駄は必須で、踊っているとわかるのだけど、下駄で拍子を合わせている。ずれた拍子も、囃子の歌と下駄の表紙でだんだん合い始める。

 

講習が始まるのを会場のロビーで腰かけ待っていたとき、入り口から異様 な空気を伴った集団があらわれドキッとした。コムアイたちだった。おそらく他にも敏感なアーティストがいたのであろう。満月の下、日が暮れた夜に仕立てられるこの場は、下駄の拍子から生まれるグルーブによるループミュージックに合わせて、生者と死者が、旅人と住人が、現実と夢が、混ざり合いながらダンスをする最高の一夜なのだから。(祭りのいいところは、年に一度というように、仕立てられた場は一夜で消えてしまうことだ。まあ郡上おどりは1ヶ月ほど踊り狂うが。)

 

ある特定の条件を満たすことで生まれる特定の場には、甘い蜜の香りがする。今宵はかわさきのスローなナンバーから踊り明かそう、夜が明け、夢が醒めるまで。