2月27日

どんより雲が大盛りな朝。

 

世阿弥『風姿花伝』を読みながら、荒俣宏『帝都物語』を見ながら、夜風に当たる。帝都物語は昭和の関東を陰陽道の目線でとらえた作品。僕が気になったのは、寺田寅彦や今和次郎が出てくる。なんか荒俣宏さんは、もっと別の視点で江戸を掬っていこうじゃないかとでもいいたそうだなあ。数学者の寺田寅彦の文章、考現学の今和次郎の別視点。なんか『銀河英雄伝説』のヤン・ウェンリーを思い出すんだよな。来年はオリンピック。帝都東京の都市計画はどうすすんでいるのだろうか。

 

それから、夜風にあたっていると、星野道夫さんが読みたくなったから、『旅をする木』を読む。「十六歳のとき」を読んで、少し前に、知人から送られた言葉を反芻する。

 

世界の広さを知ったことは、自分を解放し、気持ちをホッとさせた、ぼくが暮らしているここだけが世界ではない。