2月8日

睡眠時間の少ない、funkadelicな朝。昼には雪。誰が降ると言ったのだ。

 

ひさしぶりにゆっくりと夜を過ごす。コーヒーを淹れて、ちくま日本文学の寺田寅彦『連句の独自性』を読む。

 

その基本的要素とは何か、と問われればわれわれはまず単に「それが俳諧である」と答えるより外に道はない。

 

無常迅速は実に我邦の風土の特徴であるように私には思われる。日本人の宗教や哲学の奥底には必ずこの自然的制約が深い根を張っている。そうして俳諧の華実もまた実にここから生れて来るような気がする。

 

「やっぱりね。ここなんだよね。」とうなずきながら、正月に岐阜の関で見たあの掛け軸を思い出す。ひとと自然との関わりには、見えるものと見えないものがあり、言い変えると、コントロールできるものとできないものがある。表現しきれないくらいの緊張感がある。ここなんだ!師範代からアドバイスを賜る。上半期のインプットは、仏教のことと圏外の身体感覚と身体知、下半期は物語創造力を養おうと思う。

 

そしたら、兄貴家族が帰ってきた。姪は無常迅速に移ろう。言葉をたくさん覚えて、そろそろ初期の記憶が生まれるころだろう。変なおじさんでありたい。