10月10日

ブルーノ・ムナーリ『デザインとヴィジュアル・コミュニケーション』を読む。ムナーリは、よく大人がいう「子どもの自由な発想にまかせる」を嫌っている。デザインや企画を考えるとき、最小モジュールや構造を用意し、それらを組み替えて作っていったり、考え方のリストを用意しそれに沿ってアイデアを作っていく。型は、型にはまるというイメージが先行していて、今日では型にいい印象をもっていないわれわれなのだが、それは、ただの無知だった。だから、「子どもの自由にまかせる」なんて言ってしまう。想像力を喚起させるためには、実は方法を定めることが大事になる。その定めるのが難しいのだ。俳句は17文字に限定したからこそ、すばらしい表現世界を実現させたのだから。

 

どうやらぼくたちは考える方法や物事の捉え方と使い方についてほったらかしにしているようだ。それなのに、驕り高ぶるような言動をしていた。そうですよね、ムナーリさん。