6月18日

朝、地震で飛び起きた。震源地は大阪北部だった。ここは震度4。数秒間揺れた。いまは、なにもなかったように、夕焼けの静かな夜である。

 

ヒトの力ではどうしょうもない自然のパワーを目の当たりにしたとき、体は敏感にそれを感じ、考え方に影響を及ぼす。そのパワーをまじかに感じれば感じるほど、敏感に。日本列島はずっと、地震が絶え間なく起こり、火山は活動し続け、一年で季節は大きく変化してきた。その自然によって、考え方や生活様式は形成されてきた。ずっと木と土と草でできた家に住んできたわれわれにとって、形あるものが壊れる、というのは日常だった。だから、壊れないようにものを作るのではなく、壊れたあとどうするのかのほうが重要だった。それとともに、考え方も養われてきた。自然のパワーの脅威を感じたとき、思考は野生へと向かう。外圧によって、危機を察知したひとは進化を促される。アフリカから脱出したかつての我々の祖先のように。

 

確固たるものはあるようでない、あるいは、変わっていくことが唯一確固たるものなのだろう。ならば、時折起こる、自然の脅威はさながらリマインダーのようであり、それはBob Dylanが問いかける、How does it feel?のようだ。