4月8日

旧本居宣長邸の二階の四畳の書斎は鈴屋と呼ばれ、そこには、賀茂真淵が亡くなったときに、宣長の詠んだ書が掛けてある。毎年、師の命日に書けるという書だ。二条良基は「一座を張行せんと思はば、まづ時分を選び眺望を尋ぬべし。雪月の時、花木の時、時に随ひて変はる姿を見れば、心も内に動き、言葉も外に顕はるる也」という。ある特定の時期の特定の場所をコントロールする。今日はその命日ではないから、おそらく毎日掛けてあるのだろう。ちょっと残念だな。

 

昨日読んだ今和次郎『考現学』もそうだし、川喜多半泥子もそうだし、お椀の形がきれいに整っていなくてもいいのだ。ものをじっと見つめ、自分の好き、嫌い、よしわるしをはっきり持つこと。好きなことを好きなようにやることだ。自分の好みを徹底して貫くことだ。

 

宣長がメモ魔で、読んだ本には付箋が張り巡らされ、添え書きがあって、また読んだ本リストもある。ということで、夜、3週間分書きためていた日記を推敲して全部書いた。アップロードは後日に。毎日書こうとおもう。毎日読んだ本も記録しようとおもう。