3月5日

予定通り9時に目が覚めたら、やっぱりシトシト雨が降っている。起き抜けにAdeleの19をかける。雨に似合う。エアロプレスでコーヒーを淹れ、シンガポール土産のクッキーで一服。コーヒーには甘いものが合う。自分が体験したことでこれはっとおもうことを話すのは楽しい。けれど、それを誰に話すのか選ばないといけない。でないと、変なこと言っとんなこいつとおもわれてもぼくは困るわけで。まあ構わないけど。どっちやねん。と、フィリピン留学時代の友人と話す。ぼくも常々思っていることだけど、あのときにフィリピンに行ってたひとというのは変わった人に違いない。

 

雨が少し強くなってきた。プレイリストをシャッフルで流す。キッチンでお茶しながら、ずっと話したくる。ちょっと一服して、ご飯を炊く。菜の花を茹で醤油と味醂をおおさじ1杯と塩ひとつまみ。菜の花の苦味が妙にうまい。パクチーを刻み、鹿肉ウィンナーをローズマリーと一緒に炒める。昨日買った琵琶湖産小鮎の山椒煮は、ぴりっと山椒の痺れと鮎が絶妙にマッチ。うまい。味噌汁は青さとネギで。食後にチャイ。

 

雨が少し止んできた。雨の日には雨の過ごし方がある。平日の昼間はやっぱり温泉に限るということで、ぼくのお気に入りの温泉へ向かう。湯の山の温泉で2時間浸かりながら、旅の疲れを癒し、いろいろ話して、これからのことへ目を向ける。畳の休憩室でも引き続き話、帰りの車にも引きつぐ。真剣で、バカで、メインロードではない話ができる友人を大切にしたい。

 

家について、猪鍋を作る。かれこれ数回作ったので、もうかなり上達していることを自負している。そもそも作りはじめる前に、これはっとおもえるおいしい猪鍋を食べて、そこの女将にいろいろ聞いたからよかったとおもう。ぼくはそもそもが方法からはいる。猪鍋は猪の脂を楽しみたいから、鍋を3回にわけて食べる。まずはだし汁に赤味噌と白味噌を7対3で合わせたスープに野菜だけを入れる。野菜は、ごぼうときのこ類となばなのみ。このコンビネーション最強です。2杯目は野菜と猪肉を入れて食べる。猪の脂がスープに溶けたら味噌がまろやかになってこれがもう最高。3杯目も野菜と猪肉を入れる。3杯目はしばらく煮込む。猪肉は煮込めば煮込むほどおいしい。もうこれは悶絶する。ふたりとも満足で、翌日の朝は6時に起きて、雑炊の約束。もう12時を回った。そこから2時間さらに話して寝る。明日でふたりとはお別れ。