2月23日

坂口恭平は、都市生活を都市型狩猟採集生活と見立てた。見立て。子供は消しゴムを車に見立て、次の瞬間、飛行機に見立てる。噺家は扇子を箸に見立て、芭蕉は月日を百代の過客に見立て、世阿弥は能を花に見立て、日本人は神輿を山に、神輿を引っ張る二本の縄を蛇に見立てる。僕たちは見立てられるのに、大人になるにつれて見立てれなくなる。それとも、見立てを決められた通りにやってしまう。そんなものはないのに。あれはあれ、これはこれ。

 

ということで、生活を見立ててみると、移動型定住生活が最強じゃないだろうか。寝てる間に米を炊いたり、水は持ち歩くのではなく現地調達(そのために、手のひらサイズのフィルターを持ち歩く。これなかなかいい)。移動型定住生活では、マルチタスキングをしながら、できる限りものを少なくし、持つものは耐久性に優れ、多用途でかつコンパクトで軽量、洗いやすいものを選ぶ。わかりやすくいえば、野宿するときに使うものを定住生活で採用すれば、家が小さくても広くなるし(家にものがなくなるから)、災害時にも使えるということ。

 

たとえば、車を移動型発電機として見立てると、移動型居住空間になる。そうなると、世界は庭に見える。そんなことを思いながら、たけるくんをamazonで購入。たけるくんは、車の12vのバッテリーでコメを炊ける優れもの。これで、外出時のご飯の問題が解決できる。

 

いつものガソリンスタンドで、社用車の軽バンに燃料を入れてもらったとき、最後の一滴をこぼさないように丁寧に入れるおばちゃんの動作に、仕事とはそういうものだよなとおもう。仕事を引き受けた以上、仕事をやる以上忘れがちで当たり前だけど、ひとを喜ばせることを考えるべきだろう。それは一緒に働く人もそうだし、取引先もそうだし、取引先のその先のことも。結局はそこを想像できるかなのだろう。そうすればwin-win-win-winなのではないだろうか。(だからこそ選ばなければいけないとも思っている。)