11月4日

歩いていると、「一眼レフでこの景色取りたいわ」と前を歩く見知らぬひとの会話が漏れてきた。世はまだいいカメラといえば一眼レフのようだ。ミラーレスが出てきて、コンパクトで高性能なカメラはすでに存在している。少し前まで、ポケットに地図なんてなかったし、飛行機が5000円で乗れなかったし、誰でも音楽を作れる時代ではなかった。だいたいの場合、ひとの考えが変わるのは、代わりのものが生まれて、マジョリティに認知されたときなのだろうか。その前をぼくは歩きたいわけだ。あるいは、そうじゃない方向に向かって、道草しながらぶらぶら自分のペースで歩きたいのだ。