5月14日

名古屋で試合。朝から一日で4試合あって、かなり疲れて、クタクタになった。帰宅途中で、2回車で数分仮眠し、21時に家に着いて、10分後には、布団の中で寝ていた。起きてから記憶を辿ると、その10分で、洗濯物を出し、翌日のご飯の用意をし、シャワーを浴び、歯磨きをしていた。

意識と無意識の間の濃密な10分。時計は丸でも、時間は等間隔じゃない、なぜなら時間は質でできているから。そのことをわかっていた明治5年より前の日本人は和時計というものを使っていた。松岡正剛さんの言葉を借りる。「だいたい日本には明治5年まで『不定時法』がまかりとおっていた。不定時法は昼と夜の時間をそれぞれ別々に等分して時間を測る方法のことで、『いまナンドキだい?』というのは、季節によっても昼間か夜間かによっても、異なってよかったのだ。」となると、夏は昼が長く、冬は夜が長い。そうです、時計の形が季節によって変わり、同じ一分でも、季節によって変わるのです。なんとまあ。

もちろんぼくは現在のカレンダーで生きていますが、だからといって、太古からあるより自然に近いカレンダーを忘れてはならぬのです。時間を濃密にしたいものです。