3月28日

なんだか変な夢を見た。あらゆるものから宙ぶらりんだった。海に浮かぶ海月がプカプカ波に行き先を委ねているように、考え、規則、重力、しがらみ、フィジカルからメタフィジカルまで、あらゆることすべてから。

 

坂口恭平『現実脱出論』を読んでいると、負の想像力が書かれていることに気づく。すばらしい。これは読んだ方がいい。世間を気にしはじめたり、「一般的には○○らしい」と言いはじめたら、思考停止のサインだと考えた方が良さそうだ。バイタルサインを見逃すな。春の嵐が吹き荒れている。

 

夜、フットサルの練習に向かう。Alabama Shakesを聞きながら、車の窓を2,3 センチ開ける。まだ少し寒い。春の夜の花の香りがすっと入ってくる。植物は朝と夜とで呼吸法が違う。人はというと昼夜を問わずひとつの呼吸法で生きている。そう考えると、ひとは植物の半身である。われわれの持っていない、進化の過程で捨てた機能を、太古の出来事を懐かしみ思い出すがごとく、花の香りを嗅ぐ。なんと気持ちのよいことなのでしょうか。