11月5日

世界はひとつだが、その見方はいくつもある。わたしはたくさんのわたしでできている。 https://1000ya.isis.ne.jp/1586.html

 

仕事を初めて、最初の3年は上司に付きっきりで、この時代にはめずらしい丁稚奉公のようなもの。ぼくはマンツーマンが最高の教育だとおもっている。図面化できないノウハウは現場で人伝えにしか、学べないとおもうようになっていた。学校のカリキュラムではカバーできない領域は、見えていないだけで身近に存在する。学んだのは技術はもとより、考え方(型)だった。

 

机の上の世界と、実際の世界は違う。机の上の世界は、実際の世界のアナログな情報が削られて、存在している。あたかも、アナログをデジタルに変換するときのように。本から学ぶことと、記号化されない情報を学ぶこととを合成して今までにない世界を作り、飛び込みたい。

 

夜、昨日に引き続き、Electrical Dreamsの「自動工場」を見る。自分が人間だと思っているアンドロイドが住む世界。ひょんなきっかけはエラーだった。ひととひとが違う理由は、よくできるとか、効率がいいとかじゃなくて、エラーだと。ディック、よくご存知だ。われわれヒトは、子孫を残す過程で遺伝子をコピーしている。そのさいに、コピーミスが誘発されている。親とは似ている、兄弟とは似ている、だけど違う。エラーこそが多様性を生みだした。ヒトの細胞レベルでそうなのだから、考え方や行動のエラーくらい当たり前だと、思うほうがよほどまともなわけだ。