8月24日

現代と名乗るものをよく耳にする。けれどそれらは、あるときぽっと出てきたわけではなく、その前後には、それが生まれるまえの土壌があったはずだ。新しいものというと、いま作られた最新のものだけではない。生まれた年代ではなく、いまぼくがはじめて目にしたもののことをぼくは新しいと思うわけで、はじめてビートルズを聞いたとき古い音楽に聞こえないのはそのせいなのだろう。

今日amazonから届くはずだった松岡正剛『文明の奥と底』は届かなかった。かわりに、『NEXTRAVELER 沖縄本島北部』をKindleで購入する。いま信頼のおける買い物は、電子書籍と、生産の限られているものの小商いと、パーソナライズな商品だけなのではないか。ここ最近の感覚なのだけど、amazonもうすぐ終わるのではないのか。それは、過剰なこと、信頼を放棄しているように見えることなどいろいろある。分業制があまりうまく働かないことがわかりはじめ、総合的でないと面白くなっていく。店舗が利便性と利益率と回転率と見た目にばかり気を使い、立地や歴史や哲学を放棄している。

夜、『デザイン知』の付箋を回収する。ああやっぱりこの本おもしろい。おすすめ。