7月24日

整体を出れば、20時が過ぎていた。駅前の住宅地の街頭のオレンジの光と、冷めぬ空気と、行き場のない湿度は、シンガポールを思い出させる。数年前の9月、ぼくはシンガポールにいた。その年の8月いっぱいで前職を辞め、1週間をシンガポールの友人の家で過ごした。

20代の前半のこの年を振り返ると、いまにものすごく影響を与えているとつくづくおもう。東北大震災があり、半年後に現地へ1週間赴き、そのときフィリピン留学を決め、年明けすぐに2ヶ月弱フィリピンで生活し、帰国後日本の企業に就職し、京都でカウチサーフィンしながら過ごし、8月で退社し、シンガポールにいた。

短いとはいえ、20代の多感な時期を海の外で過ごし、価値観の違うひとと生活したことが、その後のぼくに大きなインパクトを与えた。そんなことを思い出した暮れであった。