4月17日

松岡正剛『インタースコア』を読む。やっと意味を捉えることができたことがある。正剛さんは別の著書で、いい著者は、たとえば井上ひさしとかは、「 Qを想定する」といっていた。いきなりAがあるのではなく、QがあるからAがあらわれる。とすると、いいQさえ用意すれば、いいAを得られる。たとえば、今日のできごとを思い返してみる。朝何時に起きたっけ?とQを用意するから、6時30分に起きたというAが用意できる。たとえば、日本の文化のうちであなたの生活にもっとも影響を与えたものはなんですか?というQがあったとする。なんて答えようか。食べ物からみれば米だし、文化からみれば仮名文字だし、環境からみれば照葉樹林帯と季節の移ろいだし、建築からみると石草土木だ。生活において、人生において、あらゆる面において、いいAを得るためには、いいQを考え抜くほうがいいのだとおもう。正剛さんの著作はそうやって読者を引き上げるQが散りばめられている。Qを動かしてAを得よと。