1月29日

久しぶりにCDを買う。ぼくが注目している坂口恭平さんの『アポロン』。会ってみたいひとのひとり。熊本に行けば会えそうな気がする。夜、一息で読み切ろうと『花鳥風月の科学』のつづきから読むも、あえなく撃沈。今日も一章だけ。時の章。時間について。間。MA。ま。真から片。仮。他。への連打。間は、打ち合わせる。奇と偶。いまは偶が多い。偶からは何も生まれない。奇。コバルト60の奇。左右対称の偶から、時代は非対称の奇。傾奇。歌舞伎。かぶき。

 

時間は過去から未来へ一方向に流れているのが我々現代人の通説だ。痛切だ。が、そうじゃない。日本ではHereとthereを行き来する。はじまりは、うつ。空。なにもないところに、なにかあるものがあらわれるところからはじめる。桃太郎では大きな桃が流れてくるし、かぐや姫は竹の根元が光るところから物語ははじまる。

 

想像力は器の中にいろんなものを放り込むインプットから生まれると考えていたけど、最近はどうやらちがうなとおもうようになってた。器を空っぽにしていくと、そこからなにかが湧き出てくるとおもっている。蝶は蛹から生まれるけど、蛹のなかにはなにがあるのか?