6月11日

どういうわけか、この時期になると、日本のことを知りたくなる。去年は、半藤一利「昭和史」を読んだ。今年はその少し前からさかのぼって、片岡義男「日本語の外へ」と山本七平「日本人とは何か」を読んでいる。いま現在というのは、過去の積み重ねであることは間違いないが、積み重ねといっても、ぼくが想像していること以上に複雑で、見えるものと見えないものが絡んでいる。ちょうちょの羽音が、雪崩を起こすように、些細なことが未来にどう変化を与えるのかさえぼくらはわからない世界にいる。世の中の出来事は、ノンリニア。